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疳の虫
幼な子に取りつく虫は
どんな顔
なんのためにやってきて
どこへ消えるの
至る所に漂っている
恐怖なの
悲しみなの
あなたは誰
あなたたちは誰
めいいっぱい
表現できたら
さようなら
Shinpei Art works
今日は
私の告別式
この日
私のエゴは
死んだ
最後は
骨だけになって
でも
笑顔だった
一生懸命
生きたから
滑稽なほど
善意が
空回りした
人生
それでも
私は私で
精一杯
生きた
すべてに
祈りを捧げながら
旅立った
私
愛おしく
また
明日になれば
新しい
私
夢から覚めて
軽やかに
SHINPEI ART work
父の肖像画
ただ、こちらを観ている
自分自身の魂の一片が
父の顔を通して描けた
私と繋がる瞬間
なによりも深く
例え言葉は通じなくとも
私が描くことで
誰よりも父のことを理解できる
ただ、目の前にいる
その佇まい
その眼光
まさに私自身である
だから父自身でもある
独り
聴きて
落ちたる雨音に
ただ
筆を動かして
突然
静を切り裂く
来訪者に抗えず
乱れ波立ち
湧き上がる
漆黒の熱
遠のいた雨音が
再び
脆弱な魂を
何事も無く
包み込み
もはや
気力失せ
この白紙に
穢れを残す
罪深き所業
後に残るは
鈴虫の音